ウォリス・フツナ (Wallis et Futuna)
約2000年前ごろ、この地域にはポリネシア系民族が住みついていた. また、12〜16世紀ごろには、トンガ王国の支配圏に入っていた. この時期の遺跡と推定される砦跡が残っている.
ウベア島のウベア、フツナ島のシガベ、アロフィ島のアロの3つの王国(首長国)があり、広く交易を行っていた.
最初のヨーロッパ人との接触は17世紀および18世紀である. 1616年にオランダのヤコブ・ルメールとウィレム・スホーテンがフツナ島を発見. 1767年にはイギリスのサミュエル・ウォリスがウベア島(ウォリス島)を発見した.
最初にこの地に植民地を建設したのはフランス人で、1837年の宣教師到着が端緒である. フランス人によって島民のカトリックへの改宗が進められた.
1842年4月5日、先住民たちの間で反乱が起こり、これに対して他の先住民たちはフランス人に保護を求めた. 1887年4月5日、ウベア島の女王は公式にフランス保護領となる条約に調印し、残るシガベとアロの王たちも1888年2月16日に保護領となる条約に調印し、これらの島々はフランスのニューカレドニア植民地の管理下に置かれた.
1917年、3つの王国はフランスに併合され、フランスの植民地ウォリス・フツナとなったが、未だニューカレドニアの管轄下にあった. 第二次世界大戦後の1959年、独立した領土となるための住民投票が行われ、1961年にフランスの海外領土(Territoire d'outre-mer; TOM)に昇格し、ニューカレドニアの一部から脱した. 2003年に海外準県に移行している.