イギリス (United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)
イギリスの国旗 |
イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという歴史的経緯に基づく4つのカントリー(「国」)が、同君連合型の単一主権国家を形成している. また、2020年1月31日まで欧州連合(略称:EU)に属していたが離脱した (ブレグジットを参照). イギリスは国際連合安全保障理事会常任理事国であり、G7・G20に参加する先進国である. また、経済協力開発機構、北大西洋条約機構、欧州評議会の原加盟国である.
核拡散防止条約により核兵器の保有を認められた5つの公式核保有国の1つであり 、強力な軍事力を持つ. ウィーン体制が成立した1815年以来、世界で最も影響力のある国家を指す列強の1つに数えられる.
GDPは2020年時点で名目GDP世界第5位、購買力平価世界第9位と、どちらも世界10位以内に位置する大きな市場を持ち、世界的な経済大国かつヨーロッパにおける四つの大国「ビッグ4」の一国である. 人間開発指数の高い先進国と見なされている.
また、民主主義、立憲君主制、議院内閣制など近代国家の基本的な諸制度が発祥した国でもあり、ピューリタン革命、名誉革命、産業革命など、様々な歴史的事象の舞台であった. シェイクスピア、ダーウィン、ニュートン、クック、ファラデー、フレミングといった科学者や芸術家の故国で、現代においてもビートルズ、クイーンなどを輩出した国家である. ビジネスや政治において「国際共通語」化が進んでいる英語は、イングランドの発祥である.
イギリスの擬人化としてはジョン・ブル、ブリタニアが知られる.
正式名称は英語で、United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(ユナイテッド・キングダム・オヴ・グレイト・ブリテン・アンド・ノーザン・アイルランド).
日本語では、「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」とする場合(法文など)と「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」とする場合(条約文など)がある.
英語での略称は「United Kingdom」、「UK」. 日本語における一般的な通称は「イギリス」もしくは「英国」(英と略称される)であるが、稀に「United Kingdom」の直訳である「連合王国(れんごうおうこく)」が用いられることもある. 現在の公用文では「英国」が使用されており、「イギリス」は口語で用いられることが多い. 「連合王国」は2003年まで法文において用いられていた.
「イギリス」は、イングランドに関連するポルトガル語の形容詞「inglez, inglês(イングレス、イングレシュ)」が語源で、戦国時代にポルトガル人が来航した事に起源を持つ. 原義にかかわらず連合王国全体を指して使われており、連合王国の構成体たる「イングランド」とは区別される. 江戸時代には、オランダ語の形容詞「engelsch, engels(エンゲルス)」を語源とする「エゲレス」という呼称も広く使用された. 幕末から明治・大正期には「英吉利(えいぎりす)」や「大不列顛(大不列顚、だいふれつてん、大ブリテン)」と漢字で表記されることもあったが、前者が「英国」という略称の語源である. ただし「英国」は、狭義に連合王国全体でなくイングランド(英格蘭)のみを指す場合もある.
通貨 / 言語
ISO | 通貨 | シンボル | 有効数字 |
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GBP | スターリング・ポンド (Pound sterling) | £ | 2 |